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執筆者の写真Akio Sashima

第32回 自分の北極星


かつてバブル全盛期の頃、「三高」という言葉が流行った。 「高学歴、高収入、高身長」の男としか付き合わないという奴。 男が胸のうちに秘める夢や情熱、ロマンには目もくれない・・・。 あんなことを言ってた人たちが今、どんな生活を送っているのか知らない。 たぶんろくなことにはなっていないはず。 いま、転職市場を見るとき、同じようなことが起こっているのではないかと危惧する。 ほとんどの転職サイトでは、スキルを細かく入力し、それにあった案件だけが表示される。非常にシステマチック。そこに夢や情熱、仕事にかける熱い想いが入る余地はない。これは非常にまずい状況である。 人間の能力は、画一化されるような性質のものではない。仕事に対する姿勢によって発揮される能力は大きく変わってくる。その姿勢に大きな影響を与えるのは「自分はこの仕事に人生を賭けられる」という想い。 とは言うものの、自分がやりたいと思うだけで世の中は受け入れてくれるはずはないのも事実。そんな現実の前に、夢を投げ出してしまっている人も多い。 一つ言えるのは、本当にやりたいことがあるのなら、独立するしかないということ。そしてそのためには、どんなことでも耐え忍ぶ経験を積むことが重要になる。私はかつての秘書時代には、ぼろ雑巾のようなことをしていた。「アメリカの大学まで出て何やってんだ?」と思っていたが、あの経験なくして今の自分はないと思う。それをなぜ耐えられたかと言うと自分の中に目的というかゴールを持っていたからである。 会社をゴールとして捉えている限り、転職なんて上手くいかない。所詮、他人の考えで動いている組織である。会社は「自分のゴール」に向けた踏み台として捉えるべき。「自分のゴール」さえ見つければ、転職活動はぐっと楽になる。 その「自分のゴール」を見つけるために、人材エージェントを活用するのも手である。初対面なのに黙って自分の話を無料で1時間も2時間も聞いてくれる人なんて、他にはなかなかいない。たまにコーヒーまで出てくるし・・・。ただし何も考えていないと30分で追い返されるのでご注意。

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